MARIVE MAGICAL PASSAGE |
【第3回】 |
放送局
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BAY FM
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提 供
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?
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放送日
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2000年11月15日(水)
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時 間
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12:00-16:00(15:02-15:13/10:44)
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司 会
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渕崎ゆり子
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出 演
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中島みゆき
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♪:楽曲
◆:トーク
●:MCほか
□:CM
*:不明
Tr. |
Title |
Time |
07 |
◆ |
事務所の電話とレコーディング
(B.G.M.『夢の通り道を僕は歩いている』) |
04:38 |
中島
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「私のニューアルバム『短篇集』が今日リリースされました。ご存じでしたでしょうか?11月15日でございます。お買い求めいただけましたでしょうか?あっ、借りましたか。いや、そうでなくて。
『短篇集』という表紙に私の顔が、どアップでは載っておりません。お店でお探しになる時にはですね、まるで単行本の表紙のように“短篇集”と書いてあるCDでございますので。ウラ側に中島が、どべーっと写っておりますので、お間違いのないようにお願いいたします。
えー、いま聴いて頂いている曲が、『夢の通り道を僕は歩いている』という、この中に入っている曲なんですけど。
ちなみに、この『夢の通り道を僕は歩いている』。これがですね、いま私の事務所の、何て言うんですか、“ちょっと暫くお待ちください”という時の保留の時の音楽なんですね。よそからかけて頂く方にとっては、ただで一曲聴けるてのがありますが、私が急ぎの用事でマネージャーに電話をかけても、いきなりこれがかかるんですね。なかなかシブイものがございます。只でこの曲聴きたい方は、うちの事務所に電話してみて下さい。
今回のレコーディングの方法はって。今回に限ってるんじゃないんですけれども。私のレコーディング方法は、今どきのやり方にはあんまり合わないっていうか。遅れてるっていうか。てなやり方らしくって。
今どきレコーディングするには、大体はですね。打ち込みで、先ずドラムとか録っちゃって。それからベースを重ねて。ギターも重ねて。いろんなシンセの音とか重ねてって。どんどん重ねて、切り貼りして。それからボーカルなんかもね。何十遍も唄って、良い所だけ繋ぐという事は簡単に出来る時代なんですけれども。
そういうことやろうと思えば、私もやれる。技術的には、うちのスタッフ、それはやりますけれども。私が問題なんです。私の場合はですね。唄うたんびに、テイク・ワン、テイク・ツー、テイク・スリー、テイク・フォーってやってくたんびに、気持ちが動いていっちゃうんでね。変わっちゃうんですね。唄い方が。で、その都度、その都度、録っていく。で、その都度、どれが良いかを選ぶしかない。繋がらないんですね。どんどん変わっていく。
で、その為には、こっちの唄い方が変わったのをすぐ察知して自分の引き出しの中から、これなら、この唄い方ならこの弾き方だってことにすぐ切り替わってくれるような引き出しの多いミュージシャンが必要な訳で。そういう意味もあって、私は、最近、ロサンゼルスで録ってることが多いんですけれども。
向こうで録ってる時のミュージシャンというのは。向こうにも色んな人いますけどもね。私の場合は、これまで、いろんなシンガーソングライターで、似たような詞があって、それで唄い方を色々考えていくというようなタイプの人、担当して弾いてきた。そういうミュージシャンに集まってもらってますので。
もちろん彼等は日本語は分からないはずなんですけれども。テイク・ワン、テイク・ツーってやってて、唄い方が微妙に変わった時に、それを察知するアンテナっていうのが、なかなか鋭い人達でして。だから、どうしても、どれもね、一発録りになっていく訳ですけれども。
だから唄い方が違うテイクが実は一杯あったんだな。それも聴きたいとか言われますけれどもね(笑)。全然違ったりすることもあるんですよ。最終的にはアルバムには静かな唄い方で入ってるけれども、テイクいくつかには、がなってるのもあったりなんかする訳で。これは繋がりませんよね?切って繋げようったって。
そんな感じで、次にお送りする曲も、やはり“せーの”という感じで録りました。『Tell Me, Sister』」
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中島みゆき本人のコメントを交えアルバム『短篇集』を紹介。3日目は、アルバムのレコーディング方法などについて語った。
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