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06 |
◆ |
アルバム『短篇集』〜ジャケット撮影 |
04:42 |
大桃
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「さて、中島みゆきさんのニューアルバム『短篇集』なんですけれども。このCDジャケットの中に写されているお写真がとっても..中世のお姫様がイメージなんでしょうか?」
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中島
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「いいえ。私のほんの普段着でございます」
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大桃
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「いや〜ハハハ。本当ですか?」
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中島
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「信じてないですね」
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大桃
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「ものすごいねぇ、ドレスに..白いドレスにガウンを羽織って、それで、中世的なお家の、これライティング・ビューローって言うんでしょうかね?パタンと倒すと机になるというライティング・ビューローの前で本を読んでいる。文庫本を手にしているという。そういうお姿でございますが」
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中島
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「気持ちとしては寝巻きなんですけどね。ホントにね」
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大桃
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「寝巻きなんですか、コレが?」
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中島
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「寝巻きで、ガウンを羽織って、夜遅くまで..ホラ、ランプがついてましょ?ランプの灯りで本を読んでると。そうすると、この表紙のうちはまだ、犬、シャキッと起きてるんですけど、歌詞カード、うんと中へ行くにつれて犬が段々ダレてまいります。真ん中の写真あたりで、“ええかげんにせえよ”と、もうグダーっと犬が段々寝てまいります。時間の経過でございますね」
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大桃
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「犬が、ボルゾイという。品のいい犬ですよね?」
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中島
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「この子の名前がシャロンちゃんと言いまして、これが後ろのクレジットのところにスペシャル・サンクス“シャロン”と書いてあるのが、この子の名前です」
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大桃
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「これは、みゆきさんのワンちゃんていうことではないんですか?」
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中島
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「いいえ。借りてきたんです。人が飼っているのを」
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大桃
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「シャロンちゃん」
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中島
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「シャロンちゃんという大人しい良い子ちゃんで」
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大桃
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「すごくね。このお写真にピタッとマッチしてるんですけど」
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中島
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「“そこに居てね”って言えば、ずっとそこに居てくれる」
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大桃
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「このイメージ。まあ、レコード・ジャケットね。撮ったりだとか、CDジャケット撮ったりするときには、いろいろディスカッションがあるかと思うんですけど、どういう風にして今回はコレにしようというふうになったんですか?」
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中島
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「“夜、本を読んでる姿にしたいね”って所からね。ま、『短篇集』ってことで決まってましたから。で、本を読んでるったって図書館じゃ何だしね。で、こういう服にしたい。こういう建物にしたいってことで、人の家借りて...」
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大桃
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「これ人の家ですか?ものすごい素敵なお家ですよね?」
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中島
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「そうなんですよ。で、実際の家よりもキレイに写ってますけど」
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大桃
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「実際はもっと古い感じなんでしょうかね。でも、すごく素敵にねえ..」
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中島
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「ホント大変ですけどね。あれ維持するの大変だと思います。木造のお家だから」
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大桃
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「そうですよね。マリー・アントワネットのような感じで佇んでらっしゃる。という感じなんですけど。で、この衣装も自分で選ばれたんですか?」
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中島
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「これは、仕立てました。デザイナーが」
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大桃
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「えーっ。仕立てたんですか!?」
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中島
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「はい。探したんですけれども、実際にあるものは、ラブリーなものが実に多くてですね(笑)」
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大桃
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「もっとフリフリになっちゃうんですね?フリルが、フリルがという」
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中島
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「花柄とか。金糸銀糸の縫い取りとか。リボンが付いてるとか。フリルが付いてるとか。どうしても、えらいラブリーなものが多くて。“もうちょっとシブイのにしたいね”ってんで、仕立てちゃいました」
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大桃
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「この生地は、ちょっと日本の生地じゃないなっていう感じがするんですけど。イタリアとかフランス...」
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中島
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「たぶん、どっかから持ってきた古い生地だと思いますけど」
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大桃
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「ですよね。それを仕立てられて。とても美しい姿なんですけど...この本を読む姿」
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中島
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「はい。実際にはこんな格好では読んでおりません(笑)」
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大桃
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「美しすぎますよね。この足の角度まで計算されて..」
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中島
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「これは、結構、労働です」
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大桃
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「無理矢理な角度って、やっぱり、スチールの時っていうのはありますので」
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中島
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「ありますね。楽な格好しちゃうと、何か、足があっちの方、向いちゃったりするんでね...」
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大桃
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「体をひねりながら撮られたお写真が、この中に収っているわけですが。今回は、じゃあ、気持ち良く、このスチールをお撮りになって...」
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中島
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「はい。楽しかったですね」
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大桃
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「それが載っているのが『短篇集』の中の..えー、このモノクロのところが特にお好きだということで、是非、覗いてみて頂きたいなぁなんて思います」
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