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Title |
Time |
13 |
◆ |
惚れっぽくて、しぶとい性格 |
03:12 |
甲斐
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「僕は、ものすごく想いがいっぱいある人なのね。人にすぐ惚れると言うか。やっぱりそうですか?」
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中島
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「そうですね。ハッキリ言って。ハア。節操ないんですね(笑)」
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甲斐
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「2枚目のLP出したぐらいの時にね。俺ね。自分の惚れたはれたとか、自分の愛っていうのがあるわけじゃない。それを歌にする苦痛みたいのを、ちょっと感じた時あったわけよ。で、結局、すごい好きな女とサ、別れたのを何で自分の職業にしなくちゃいけないのかっていうのがあるじゃない。でも、その女の想いみたいのを越えるにはサ、結局、歌作っちゃわないと越えられない。自分もこれから立ち上がれないみたいな所で、振り切ったとこがあるのね。そういう想いってあった?」
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中島
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「うん。未だにそんなもんだけどもね」
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甲斐
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「そのへん、やっぱりずっとしっかり持ってる?」
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中島
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「わりと、惚れっぽいわりにはしぶといのね(笑)」
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甲斐
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「あっ、そうか(笑)」
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中島
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「だから、大変なんだけど、後が(笑)。で、惚れっぽいわりにはしぶといからね。後々まで、気持ちの中で片付かないね。なかなか」
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甲斐
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「ふーん。なるほどね。良い言葉知ってるね。“片付かない”って」
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中島
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「そうね。歌にしちゃっても言いきれなかったって気はするね。まだまだね」
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甲斐
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「ほとんどそうだよ。俺なんか。
でも、変な話だけどさ。みゆきさんの歌なんか聴くとサ、かなり女の生理みたいなとこで、ワーッといっちゃってる感じがするじゃない。でも、やっぱりそうだと思うよ。作ってる奴はみんなね。あれが、ホントに空っぽになるぐらいまで言えたら素晴らしいなと思うけどさ、自分では、もうムチャクチャ嫌みなんだよね。後で」
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中島
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「コンサートで唄う時が辛いね」
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甲斐
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「そうそう」
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中島
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「本番前のイヤなこと(笑)」
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甲斐
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「あります。それでね、そのLPを作った後ぐらいは、しょうがないから唄うわけよ。もう、すぐ止めるの。で、2年ぐらいたってね、急に唄ったらすごく新鮮なわけよ。自分の中では、ある程度、整理できてるわけじゃない。だからすごい新鮮だったりするよ」
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中島
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「ふーん」
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甲斐
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「『東京の一夜』って曲があるんですよ。それなんか、ずーっと唄ってなかったわけよ。1年半ぐらい。やっと近頃、唄い出したらね、目に見えない凄さがあるのね。それに自分で酔ったりして(笑)」
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中島
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「私も、何か表情がチリッとなったりして(笑)」
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甲斐
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「僕らは、ホントにすごい職業なんでしょう。きっと」
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中島
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「許されるんでしょうか?」
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甲斐
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「許されるんですよ(笑)」
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