Tr. |
Title |
Time |
04 |
◆ |
“美雪”という名前 |
02:40 |
沢木
|
|
「この間、東京に大雪が降ったでしょ?」
|
|
中島
|
|
「はい」
|
|
沢木
|
|
「東京に大雪が降った時にね。あのー、雪が降るのを見てましてね。今日、生まれた子供たちが、もし、居たとしてらね。お母さんとか、お父さんというのはきっと、特別“自分たちの子供が生まれた時に、こんな雪が降ってきて”って思って、もしかしたら“雪子”とかね、そういう名前を付けるんじゃないかと思ったんですよ。“雪子”とかね、“小雪”っていうと古めかしいかもしれないけど。で、ハタと“みゆき”っていうのは、もしかしたら雪に関係があるのかと思って調べたら、あなた“美しい雪”っていうのが本当の名前なんですね」
|
|
中島
|
|
「そうです」
|
|
沢木
|
|
「それは、その日、北海道は雪が降ってたんですか?」
|
|
中島
|
|
「生まれた日は降ってたそうですけど」
|
|
沢木
|
|
「“美しい雪”っていう訳じゃなくて、普通の雪が降ってた?」
|
|
中島
|
|
「名前そのものは生まれる前に予定として付いてたみたいなんです。“みゆき”という名前はね」
|
|
沢木
|
|
「へー。それはお父さん、お母さんと言えば、どっちの選択?」
|
|
中島
|
|
「父親だそうですけど。で、男だったとしても“みゆき”と字は代えて付けるはずだったんです。それで、生まれてみたら女だったんで、雪が降る方にしようと」
|
|
沢木
|
|
「それは、むしろ音から来てる?」
|
|
中島
|
|
「そのようですね」
|
|
沢木
|
|
「僕は、全然、逆に言えば、“みゆき”っていうのは、それが“美しい雪”だっていうイメージは無かったんですよね。“みゆき”はきっと何かの名前かもしれないけど、それを“美しい雪”って当てるっていうイメージが無くて、この間、たまたま調べてみたら、“美しい雪”だったんで、とても意外な気がしたんですよね。...“美雪”って何か意外な感じ自分ではしません?」
|
|
中島
|
|
「そうですね。平仮名で書いてるあの営業用の名前の方は活発な感じがしますでしょう。たぶんね。それ見なれてて、ああいう雪が降るみたいなのが来ると、いや、何か、随分、ちょっと違って見えるのかもしれませんね」
|
|