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05 |
◆ |
自分にとっての幸福とは |
01:49 |
平山
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「(コンサートを観て)僕が感じた“暗い”っていう先入観。それから“強い”っていうふうにひっくり返されて、今度、すごく“暖っかいな”っていうような感じ受けてるんですけども。自分にとって、じゃあ、“暗い”とか“強い”とか“暖っかい”って、どういうものですか?」
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中島
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「そうね。単純に言っちゃえば、自分が他人に対する物の見方なんだろうけれどもね。 自分の事を追っかけてる時っていうのは、暗くなったりとかね。で、人を敵として見る時っていうのは、強くなったりとかするわけだよね。で、優しくなったと見えるとしたら、自分が他人に対して、敵でも味方でもないものとして他人を見るってことかな」
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平山
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「関係なくなっちゃったって事とは違うのかなあ?」
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中島
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「いや。関係なかったら、それは冷たくなるだろうね」
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平山
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「だから、同じ、って言ったらあまりに単純すぎるけど。人間っていう共通項としてね。呑み込んじゃうみたいな所ね。そうすると、敵でも味方でもなく自分の中に呑み込めるんですよね
そういう優しさみたいの..。さっきは『あたいの夏休み』、歌詞がシビアだって言ったんだけど。例えばあの歌詞に出てくるような、わりと浮っついたところだけで夏休み過ごしてる女の子たちを責めてるわけじゃないんだよね。この歌詞、読んでると」
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中島
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「うん。女の子たちの事じゃなくて、それは、彼女たちの事でもあり、私の事でもあるから、一概に責められないけれども、一概に人事と無視も出来ないていうね。そういうところだと思うのね。 昔、思ってたのはね。自分の幸福ってのは何だろうなって考えた時にね。人の事は知らん、自分が嬉しいと思える事が幸せだと思ったんですよね。それから、また別な時には、自分の幸せって何だろうと思ったら、他人が不幸になることだと思ったこともあるんです。で、今、思ってるのはね。自分の幸福っていうのは、他人が幸福な事だと思うんです。その他人の幸福を幸福と思える事が一番の幸福だと、自分は、今、思ってるわけね。そりゃ、簡単には思えないよ。もちろん」
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平山
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「うん。そうだね」
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中島
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「私、ものすごい嫉妬深いしね。ともすれば、他人の幸福の方が、よっぽど幸福に思う時もいっぱいあるけれども。それを自分の幸福に思えるっていうのは、何なのかなあっていうふうにね。それを意思の力だけで持ってこうとする時は、まだ幸福じゃないんだよね。その辺で、まだ、完璧にそこまで行けるわけじゃないからね。その辺で、揺れちゃったりするわけじゃない。そうすると、ついこういう“夏休み”みたいな歌になっちゃうわけじゃない(笑)」
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