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Title |
Time |
20 |
◆ |
自分の夢を見て欲しい |
02:20 |
辻
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「みゆきさんのコンサート観てる時は、いちばん印象に残ったのはね、デジャブなんですよ。デジャブっていうか、夢っていうよりもね、一瞬とか何とかっていう、その..みゆきさんが用意した意味を超えて、例えば、自分の過去とかね、自分が見た夢とかね、“ああ、こういうのあったなあ”とかね、“ああ、こういうことあるな”。特に、あの老婆のシーン。言っちゃいけないんでしょうけど。そこのシーンの圧巻っていうか。あれだけ観に行くだけでも価値あると思う」
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中島
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「あのー、自分の夢を見てくれるっていうのはね、いちばん嬉しいなと思うわけ」
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辻
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「ああ、そうですか」
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中島
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「うん。邯鄲というもの自体が、邯鄲の枕になってくれて、それを観た人が“自分の夢って何だっけ”って思ってくれたらいちばん良いなって思ってたから、あれを観て..何か...つまり、あれの言いたかったところはこうであるなんて、解釈して、評論..誰が言ってもね、“で、あなたは結局どう思ったわけ”ってのは、私はスゴく気になるわけね(笑)」
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辻
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「そう。僕ね、だからね。僕もよく自分のレコード、コンセプト・アルバムとか言って説明つけるんだけど、それを読んで、そのことにインタビューしてくるとね、わざとね..嫌いになっちゃうの..」
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中島
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「あなたは?って聞きたくなるよね」
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辻
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「だから、なるべくそういうのは無視して、物を聞いたり、読んだり、感じるままにいたいなといつも思うんですよね。説明は...きっと、その人の無意識のところで、もっと凄いの解釈があるはずだと思って。だから、何か、邯鄲の話は、それでスゴく..みゆきさんの舞台を観ると、みゆきさん自身から発してるオーラみたいなやつが、僕の中に眠ってた夢とか、特にデジャブっていうか、過去の記憶。で、霊長類7千万年ぐらい歴史があるって、人間がずっとその中で進化しているわけで、みゆきさんも僕も遺伝子を持って、その遺伝子をずーっと昔に辿っていけば、きっと一つの何かになるかもしれないじゃないですか。だから、枝別れとしては同じで、僕は今日死んでしまったら、僕の進化の過程はここで終わるんですよね。そういうことをね、ずーっと辿ったの。あの瞬間に..」
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中島
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「ミジンコまで戻った?(笑)」
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辻
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「ミジンコまでは行かなかったけど、でも、何世代前とか、何かそういうね、何か、ワーッという、訳の判らない。意味をね、説明できないんですよ。だけど、そういうコンサートってスゴく好きでね。でも、そんなの初めて観たから」
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