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Title |
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19 |
◆ |
ビル・ペインとの出会い |
03:06 |
ちわき
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「今回はそういう意味では、昔はミュージシャンの方のチョイスとか、アレンジャーの人を、この人と仕事しようっていうのは、初期の頃は全然無かったわけですね?」
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中島
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「うん」
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ちわき
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「今回はどんな方とご一緒に..」
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中島
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「今回はねえ、コンサートツアーだの、夜会っていう年末やってるのだので、よく一緒にやって気心の知れてる連中とか、デビュー以来いろいろ一緒にやってきてクセをわかってくれてる人たちね。それから、私が今こういうことを考えてるんだってことを聞き取ろうとしてくれてる人たちに集まってもらって。あと、ロサンゼルスの方には、プロデューサーの瀬尾さんがね、向こうで随分仕事してるんで、性格の合いそうなのを集めてくれて(笑)。はい。..合いました」
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ちわき
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「へえ〜」
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中島
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「探してたタイプのピアニストに出会えましたしね。“ああ、こういう人だよ、こういう人”っていうのを」
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ちわき
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「それは性格ですか? プレイですか?」
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中島
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「性格からくるプレイですね(笑)。言ってみれば。私にしてみれば」
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ちわき
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「どんなタイプの?」
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中島
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「あのねぇ。ビル・ペインさんって言うんですけどもね。ん..どう言ったらいいのかな。リハーサルっていうか、レコーディングのときにね、何べんか弾いて空流しで唄ってみるわけでしょ。その時に、本人がどう唄いたいと思っているのかなっていうのを、先ず聴き取ってくれて。で、“じゃ本番で唄います”ってときに、その唄いたいという気持ちに行きやすいようにピアノで引っ張ってくれるんです。テンポ感なんかもね。ドンカマでやってないんですよ、だから。この皆そうですけども、ドラムの人達もだけども。ドンカマでやってると、ドンカマに気持ちを合わせていくしかないでしょ?でも、ライブなんかでも、私は口パクでどうしてもやれないとつくづく思うのは、その日その日の気持ちでテンポ感って違うわけじゃない? 今、この人のテンポ感とかが、何処へ行こうとしているのかっていうのを気持ちの先読みしてもらうことがすごく大事なのね。“だってさっきこう唄ったから同じテンポで弾きました”と言われたんじゃ、“それはテープでしょう。テープレコーダーの仕事でしょう”ってのがあるわけでね」
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ちわき
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「一日でもやっぱりにね..」
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中島
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「うん。変わっていくよね」
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ちわき
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「そうですよね」
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中島
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「で、変わってく中で、“ああ、さっき唄い出しの何回目かより今が良い”つったら、それを録っちゃう訳で。でも、最初のテンポでコレって言ったから、あと何考えていようとそれで行くっていうのは、ちょっと付いていけないもんなんで。だから、そのへんのやり方を実によく掴んでくれて、生き物っていうかね、生物(なまもの)のバンドとしてやってくれる人が私には必要なのね」
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