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38 |
◆ |
北海道の影響(B.G.M.『土用波』) |
03:33 |
鈴木
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「みゆきさんの曲の中には、此処じゃないところに走って逃げていくとか。それを逃げていくという言葉を使っていいのか、ちょっと不安なんですけども。とにかく、現状を壊してみようという歌がかなりあるんじゃないかと思うんでけども」
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中島
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「逃げる...まぁ逃げてもいいんですけれどもね。あたしの中にたぶん色濃くあるのはね。北海道っていう影響って大きいと思うの」
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鈴木
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「へぇ〜」
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中島
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「北海道の自然の中で人間がいるときにね。耐えるっていうことってあると思うんだけれども。自然に対して耐えるっていうことで対峙したときにね。北海道の場合、人間の耐える限界を越えちゃうことが多いんですよ」
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鈴木
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「ですよね」
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中島
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「だから、開拓で入ったけれどもどうしても人間を受付けてくれない大自然の中で逃げざるをえない人達もいっぱいあったわけですよね」
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鈴木
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「ええ」
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中島
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「それとか、北海道の中で、車で冬、道走ってて吹き溜まりとか突っ込んじゃってときね。動けなくなっちゃうでしょ。そういう時って、そのうち誰か来てくれるからと思って耐えて待ってても、誰も来てくれないんですよ。だから、とにかく自力で這い出さないと死んじゃうんですよね。だから、そういう“逃げる”と言われてもいいから、とにかく生きるための行動を起すっていうことが、私は必要だという風に思うんですよね」
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鈴木
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「ええ。その中にはね。すごく強い意志。自分の意志みたいなものを感じて。で、その意志をもって生きていくってことは、ひょっとしたら、とっても辛い孤独の中に飛び込んじゃうことかもしれないし。それを、果たして何人の人がやってのけるのか、私自身も自分だったらできるかなぁ?もしかしたら、もうちょっと暖ったかい温いところに留まってるかもしれないなぁと思って。みゆきさんご自身としては、どうなんでしょうか?かなり意志の強い方だと思うんですけど」
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中島
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「いえいえ。フラフラしてますけど」
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鈴木
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「自立っていうものに対して積極的な方なんですか?」
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中島
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「あんまり...それほどの、確たるものは無いですよ。ただ、すごく根源的なところで生きるか死ぬかっていうとこぐらいしか」
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鈴木
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「でも、生きるってことに関しては、とってもハングリーですよね?」
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中島
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「うん。もうちょっと生きてみようかなっていう感じはね、大基本かな」
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鈴木
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「今までで、“う〜ん。私もうダメ!”なんて思っちゃったことありますか?」
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中島
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「しょっちゅうダメって思ってますよ。締切り近づくたんびに(笑)。
国外逃亡したいとか思ってますけどね。うん。結局、“待てよ国外逃亡してもその後始末が、また面倒だな”とか思うと、“いい。いま締切り守っちゃった方がいい”と思ったりね(笑)」
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鈴木
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「やっぱりそこらへんで、損得を考えてしまうんでしょうか?(笑)」
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