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09 |
◆ |
『阿檀の木の下で』と沖縄問題 |
05:39 |
渡辺
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「でも1日にね。凄くたくさん作ってらっしゃいますけど。どのくらいかかるもんなんですか?長くて1曲。短くて1曲。だから、1曲作るのに短い時と長い時だと、相当、差があるんですか?」
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中島
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「ありますね。今までの中でですか?今までの中で...長くて18年」
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渡辺
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「えっ!1曲?」
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中島
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「長いだろう(笑)。...短くて3分ですか(笑)」
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渡辺
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「ちなみに18年というのは、どの曲ですか?」
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中島
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「えーと、これはですね。『阿檀の木の下で』という曲ですけども」
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渡辺
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「18年...ちょっとあの...次に私、かけたいんです。『阿檀の木』。今、私、絶句してしまったんですけど(笑)。」
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中島
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「ちょっとヒットでしたね、いまのは、話題がちょうどそこへ行ってしまいましたね(笑)」
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渡辺
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『パラダイス・カフェ』に入っている曲なんですけど。沖縄を唄ってらっしゃるんですよね?」
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中島
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「そうです」
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渡辺
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「私すごく伺いたかったのは..。ということは私間違ってるのかなぁ。最近の沖縄をご覧になっててお作りになったのかなぁと思ってたんです。では無いんですか?」
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中島
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「では無いですねぇ。18年ぐらい前から、私は、まわりの環境がいろいろあって、沖縄に行くことが多くなったんですよ。で、実際に行っていろんな人に会ったり話したりしながら。それでも、自分としては“外側から沖縄を見てるなぁ”という思いがあったんで、外側から見ているうちは歌に出来ないなぁと。部分的には持っていたけど、まだ自分で唄っちゃダメだなコレということで、完成させずに持っていて、18年のあいだ通いつづけて。たまたま今の時期ね、沖縄問題とか、ある部分、噴出してますけれども。今に始まったことじゃないんですよね。沖縄に関しては。私としてみれば、今の沖縄そのものを見てのことよりも、自分の背中の後ろを見ることができるようになったときに、この歌を唄えるかなぁっと思って待ってたのがありまして。“ホントに沖縄のことだけか?”ということが。“沖縄の問題だけと言っていていいのか?”“その根本は?”“沖縄以外には問題はないのか?”っていうことをね。そうすると、この歌は沖縄の歌と限らなくて、自分で唄えるようになったら唄いたいと思ったんです」
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渡辺
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「自分の背中を見られるようになったらってどういうことなんですか?」
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中島
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「自分があるところに立って、“沖縄ってアラ大変ねぇ”って沖縄見てる。じゃ自分が後ろ振り返ったとき、自分何してる?自分の行いを見たときにね」
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渡辺
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「18年前って、きっかけは何だったんですか?」
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中島
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「きっかけは...当時、コンサートツアーで回るようになったということもありましたけれども。リゾート開発*のためにですね。あちこちの島を回ってた時期があったんですよ。それで、地元の人達と会ってたりしてた時期がありまして。で、往き来するようになって」
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渡辺
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「で、そういう。これから聴いて頂きますが。『阿檀の木の下で』ていう。これは、みゆきさんの言葉にすると、どうゆう風な思いで。どういうことを伝えたいっていうことだったんですか?自分のものとして唄えるようになったっていうのは」
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中島
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「そうですね。自分に責任を引き受けることが出来るかなっていうところで。ま、そこまでねぇ、責任っていうほど大きな事は出来ないけれども。あの...人事ではなくね。こういう事件が起きることを、自分事として唄えるとこういうことかなってことなんですけどね。あの....例えばですけど。これが沖縄じゃなかったら。日本だったらどうですか?ということですね」
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渡辺
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「それは今の基地問題のことを言ってらっしゃるんですか?」
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中島
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「全部含めてですね。とある国の領地になっている南大平洋の島はどうですか?サラエボの人達はどうですか? ていうところをね。じゃ自分達...私、北海道だとしたら、北海道にも似たような状況はありますと。ということね。じゃ沖縄は特別な問題じゃないんじゃないかと。沖縄って遠くから見てることじゃなく。沖縄の人達って別問題にしているうちは違うと思うんですよ」
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